女性フィットネスマーケットの現状と未来を語る「フィットネスがライフスタイルの一部に」―後編―
今回のゲストは、世界55ヶ国以上で大人気のフィットネス&ライフスタイルメディア「ウィメンズヘルス(日本版)」で編集長を務める影山桐子さん。株式会社F(エフ)の久保田万美が、影山さんと女性のフィットネスマーケットの現状と未来について語りあいます。女性のフィットネスマーケットを知り尽くす2人のトークをお楽しみください。(株式会社Fより転載)
女性フィットネスマーケットの現状と未来を語る「フィットネスがライフスタイルの一部に」―前編―
―多様化するフィットネス
影山:最近はランニングだけをする人が減っていて、ヨガとラン、ピラティスとランなど、何かを組み合わせて行う傾向が高まっていますね。年々、フィットネス市場が多様化しています。ヨガ、ピラティス、クロスフィット、暗闇フィットネス、パーソナルトレーニングなど色々ありますからね。
久保田:10年前にパーソナルトレーニングをやるのは一部の人だけでしたが、確実に増えていますよね。先日弊社で行った女性に向けての調査でも次にやりたいフィットネスの中でパーソナルトレーニングが多かったです。
影山:結果を早く出したい人がやる傾向にあると思います。マンツーマンでトレーナーがつくと、トレーニングから逃げられなくなりますからね(笑)。
久保田:それはありますよね(笑)。
影山:パーソナルトレーニングでは大きな器具も必要なく、ちょっとしたスペースがあればできますから、開業しやすいというのもあるかもしれませんね。
最近では、体と心が健康である幸せ=「ウェルビーング」への関心も高まっています。体を鍛えることは良いことですが、ストレスがたまると逆効果ですし、体と心をバランスよく考えるというのがトレンドになっていますね。
久保田:同感です! 体と心、どちらも健康でありたいですよね。最近よく聞くマインドフルネス、瞑想などのメンタルフィットネスを、フィジカルフィットネスに是非組み合わせてほしいです。
―フィットネススターの発掘
久保田:フィットネストレーナーが活躍できる場が増えてきましたよね。彼らのSNSでのインフルエンス力って凄いと思います。スポーツメーカーも含め多くの企業が投稿をチェックしていますし、人気のあるトレーナーを起用するのが大切になりますよね。
影山:彼らが着るウェアをほしいというお客さんが増えていますからね。
久保田:昔はモデルさんを使ってスポーツウェアの宣伝をするのが主流でしたが、最近の傾向として、コアなファンがいるトレーナーを起用するメーカーが増えました。ウィメンズヘルスでも新しい取り組みを始めるとのことですが、その話少し聞かせてください。
影山:実は、11月からウィメンズヘルスで女性トレーナーのマネジメント事業を開始することになりました。魅力的で素晴らしいトレーナーの方々が沢山いらっしゃるのに、まだあまり表に出てきていない。セルフブランディングも含め、露出を増やしていくなど、メディアだからこそできることがあると考えていますし、トレーナーの存在感を出して価値を高めていきたいですね。
個人の発信力がメディアよりも遥かに大きく、広告価値が高い人もいます。彼らと上手に付き合い、海外のように年収何億円というスケールのフィットネススターを送り出していきたいですね。
久保田:どのようなトレーナーを採用する予定ですか? 条件などあれば教えてください。
影山:スター性があると感じた女性になると思います。最初はご紹介の場合が多いと思いますが、編集部がイベントやSNSで見つけてスカウトするケースも出てくるかもしれません。
今、ウィメンズヘルスで様々な企画に読者代表として参加したい人たちに「#whfitgirls2019」を付けて投稿してもらっているのですが、そういった投稿の中からも輝く人材を発掘できたら面白いな、と思います。
久保田:フィットネススターを目指す方は、是非「#whfitgirsl2019」をつけてインスタにどんどんポストして欲しいですね!そういう意味で、スターの発掘方法も変わりましたよね。
影山:広告案件も、普段からのSNS投稿の内容も選考基準となっていますからね。インスタを上手く活用できているか、フォロワー数も含め、大事なチェックポイントにはなります。キャスティングの際に、メジャーなタレントの方でもスポーツをしている雰囲気やヘルシーな印象があるポストが多い方は、提案しやすいと思います。
―これから流行るフィットネスとは
久保田:女性のフィットネス市場で、何が流行ると思いますか?
影山:ニューヨークなどで流行っている、「お家(オウチ)ジム」が日本でも増えると思います。消費者がトレーニング器具を購入し、家にいてもオンラインでスタートレーナーの指導を受けられるので、大きな可能性を感じますね。
久保田:忙しい女性には助かるサービスですね。「お家ヨガ」はすでにメジャーになっていますし、色々なフィットネスオプションが増えると思うと楽しみですね。その分、ジムやスタジオの差別化は大事になりそう。
久保田:話題が多すぎて止まらないので、これはまた第2弾をしないと(笑)最後に一言よろしくお願いします。
影山:私たちもフィットネスを通して心と体が健やかな女性を増やし、より良い世界にしていける提案を出来ればと思います。これからも一緒に、女性フィットネス業界を盛り上げていきましょう。
久保田:是非よろしくお願いします! 今日はありがとうございました。