ヴィッセル神戸、ACLベスト8入り!イニエスタ「歴史を作り続けていきたい」
ヴィッセル神戸の勢いが凄まじい。AFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝トーナメント1回戦で、またまた優勝候補の上海上港(中国)を2-0で下し、準々決勝(10日)進出を決めた。得点者:イニエスタ、西
試合後コメント
三浦淳宏監督
―今日のヴィッセルの試合は“ティキ・タカ”(素早くパスを回すスタイル)のような素晴らしいフットボールを展開して勝利しましたと思いますが、いかがでしょうか
ありがとうございます。非常に難しい試合になりましたが、今日の試合は選手たちがしっかりとチームコンセプトのもと、気持ちの入ったプレーを見せてくれたおかげで勝利を得ることができました。もちろん、神戸で応援しているファン・サポーターを含めて、みんなの気持ちが入った試合になったと思います。みんなの気持ちは選手たちにも届いていると思います。少しイニエスタ選手の足の状況は心配ですけど、次の試合に向けて、またこの2日間でしっかり準備していきたいと思います。
―西選手の前線での起用が再開初戦の広州恒大戦に続いて機能しましたが、いつ頃から準備してきたプランですか
J1リーグを戦う中で、いろいろな選手の起用法、組み合わせを含め試してきました。それはあくまでもこのACLで結果を出すため、特に若い選手たちの成長、底上げ。それと各選手の適正ポジション、ユーティリティー性、そのあたりを含めてリーグ戦でいろいろ試していました。結果は出ませんでしたが、試してきたものが今回の西選手を前線で使うという選択につながりました。もちろん、右サイドバックの山川選手に関しても、彼はもともと右サイドバックをやったことがない選手ですから、そういうことも含めて、それぞれの選手のユーティリティー性は、リーグ戦で試した結果だと思います。
―今日の試合の評価についてお聞かせください
今日の試合については、難しい試合になりましたが、やはり上海上港には力のある選手がいますし、チーム全体でどうやってしっかりとした守備から攻撃に出て得点につなげていくか、ということについてはグループステージ突破が決まった時点から準備をしてきました。
―上海は今日で7試合目という連戦の中で神戸と戦いました。一方、神戸は再開初戦でグループステージ突破を決め、コンディション調整という意味ではすごく優位な状況にあったと思います。そのことは試合前から考えて、試合に臨んだのでしょうか
もちろんそうです。初戦の広州恒大戦がすごく重要だと、日本にいる時から考えていました。その試合に勝ったことで、残りの2試合をある程度チームのコンディション作りに使えたということが、今日の勝利につながったと思います。
-先ほど話に上がった山川選手のような若い選手が出てきています。今の神戸にはイニエスタ選手、フェルマーレン選手、山口選手のようなワールドカップを経験している選手がたくさんいる中で、そういう若手選手たちと経験豊富な選手たちを同時起用することについては、どのように捉えていますか
イニエスタ選手、フェルマーレン選手、山口選手、酒井選手もそうですし、いろいろな経験がある選手がチームのトレーニングの質を上げてくれています。それに引っ張られる形で若手が意欲的にトレーニングをしている結果、チームの底上げにつながっています。私自身はやはり「使いたい」と思わなければ、試合で使いませんから、そういう若手を起用したいと思わせるような彼らの日々の努力があって、試合でプレーしているということは、彼ら自身がつかんだものだと思っています。
西大伍選手
―Round16の勝利おめでとうございます。試合前日の会見で、この大会で勝ち上がりに必要な事は、「気持ちと、運と、ロマン」とコメントがありましたが、ロマンの詰まったゴールを決めましたね。
たまたまです。まだまだの部分が多いので、この大会でも成長していきたいなと思います。
―準々決勝の意気込みを聞かせて下さい
勝つだけですね。90分終わった時に勝っていればいいという意識を皆で持つ事です。
―右ウイングで起用される事に関して、どういう狙いでプレーされていますか
スピードがあるわけではないので、チームが上手く回るように中継役になったり、いいタイミングで味方にスペースを空けたりするのができればいいかなという感じです。
アンドレス・イニエスタ選手
―神戸の歴史が塗り替わる貴重なゴールでした。試合を振り返ってください
ゴールを決めることでチームの勝利、次のラウンドへの進出に貢献することができてとても幸せです。まだまだ歴史を作り続けていきたいですし、難しいことだとは思いますが、(可能な限り)たどり着けるところまで勝ち進んでいけるようチャレンジし続けなければなりません。今後の対戦相手がどこであれ、今日のように自分たちがピッチでやるべきプレーをし、準決勝進出をかけて戦いたいと思います。
(C)VISSEL KOBE
● text by EeNa