シントトロイデンが日本とベルギーの【食材】の架け橋となるワケ
サッカーベルギー1部リーグのシントトロイデン(以下、STVV)は、日本の農林⽔産省が定める『日本産食材サポーター店制度の認定団体』としてジェトロから認定を受け、昨年に続いてジェトロと共同で日本産食材をベルギーで普及させていく活動を実施している。(2019年10月ベルギー現地で取材)
STVVがサポーター制度を実施するワケ
STVVは「ここから、世界へ」というクラブビジョンを掲げていて、サポーター店制度の趣旨に賛同した。STVVが日本とベルギーの橋渡しになれると考え、2019年7月から認定団体として活動を始めたという。
2019年10月、ホームスタジアム「スタイエン」で日本食の普及拡大を目的とした『ジャパン・デー』を開催。ベルギー国内のレストラン15店舗を『日本産食材サポーター店』に認定し、認定式を実施した。認定式後には、試合観戦者に対して、欧州へ輸出可能な食材、食品を無償で提供し、⽇本⾷・⽇本産⾷材をPRしていた。
新型コロナから考えられる懸念
現在、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大の影響により、海外における日本産食材を取り扱っている小売店や飲食店が一時封鎖等の対応を強いられているという。日本産食材の需要が激減していて、将来的に日本産食材のメインストリームに被害が及ぶことが懸念されている。
そのため、STVVは需要が低迷した海外市場における日本産食材の商流を維持・強化し、安定的な日本産食材の輸出拡大に貢献していくことになる。ジェトロとタッグを組んで、日本産食材の魅力を訴求するプロモーションや、日本産食材サポーター店の認定に係る取組についてのPRを実施いく予定だ。
(2019年10月開催の『ジャパン・デー』の様子 EeNa編集部撮影)
■活動内容
STVVをプラットフォームとして活用し、ジェトロと共同で日本産食材および、日本産食材サポーター店のプロモーション施策を実施する。
・日本産食材サポーター店における日本産食材・食品のPRや販促キャンペーンの企画実施
・ホームスタジアム「スタイエン」を活用した日本産食材・食品のPR、日本産食材サポーター店の販売機会の創出
・ベルギーの日本産食材サポーター店の認定拡大
・『日本産食材サポーター店制度認定団体』のロゴマークをSTVVの公式ユニフォームに掲出
【日本産食材サポーター店認定制度】
日本産食材サポーター店認定制度:(1)これは、日本産農林水産物・食品(以下、「日本産品」という。)の海外発信を強化するため、農林水産省が定めた「海外における日本産食材サポーター店の認定に関するガイドライン」に則した取組です。(2)日本産食材を積極的に使用する海外の飲食店や小売店を民間団体等が自主的に日本産食材サポーター店として認定する制度です。
【STVVについて】
1924年創立のベルギー・プロ・リーグ1部に所属するサッカークラブ。 2017年11月に合同会社DMM.comが経営権を取得。2018年に元FC東京GMの立石敬之が最高経営責任者(CEO)に就任 。 5つの柱として、トップチームの強化・アカデミーの充実・新たな事業スキームの構築・スタジアムの拡充・IT導入によ る技術革新を掲げている。 シュミット・ダニエル選手(前所属ベガルタ仙台)、鈴木優磨選手(前所属鹿島アントラーズ)、伊藤達哉選手(前所属ハンブルガーSV)、松原后選手(前所属清水エスパルス)、中村敬斗選手(前所属ガンバ大阪)が所属。
2019-20シーズンは勝ち点33の12位(9勝6分14敗/得失点-17/33得点50失点)。
【日本貿易振興機構(ジェトロ)とは】
前身の日本貿易振興会を引き継いで2003年に設立。70カ所を超える海外事務所ならびに約50の国内拠点から成る国内外ネットワークをフルに活用し、対日投資の促進、農林水産物・食品の輸出や中堅・中小企業等の海外展開支援に機動的かつ効率的に取り組むとともに、調査や研究を通じ日本企業の活動や通商政策に貢献している。
©️STVV
【文章】EeNa編集部