• HOME
  • ブログ
  • インタビュー
  • 木下稜介が滝川第二×ナイキ×アメリカを経験して伝えたいこと「アメリカは日本よりもFIFAランキングが上」vol.4

木下稜介が滝川第二×ナイキ×アメリカを経験して伝えたいこと「アメリカは日本よりもFIFAランキングが上」vol.4

2013年、ナイキが実施した世界規模のサッカー・スカウトプロジェクト「ザ・チャンス」で、世界55ヵ国15万人のプレイヤーの中から16人に選ばれた木下稜介さん(26歳)。ナイキのプロジェクトの最終合格者の3人に惜しくも入ることができなかったが、プロサッカー選手を目指してアメリカの大学に進学したという。

「クリスティアーノ・ロナウドに憧れて」vol.1
「僕の武器はドリブル」vol.2
「言葉では伝えられない経験をできた」vol.3

その後、どのような道を歩みましたか?

木下:20歳の時にスペインでプレーしていましたが、正直自分に限界を感じましたよね。僕より幾つも年下なのに、めちゃくちゃ上手い選手を何人も目にしました。「上には上がいる。これはやばいな」と、何度も思いました。

「このままサッカーを続けていても何も自分に残らない」と、自分のセカンドキャリアについて真剣に考えるようにもなりましたよ。そこで、「アメリカの大学で世界一の教育を受ける。英語を身につける。サッカーのプロ選手を目指す」という3つの目標を立てて、アメリカ行きを決意しました。

―語学をどのようにして身につけましたか?

木下:高校卒業まで英語を勉強したことがなく、ナイキでも通訳なしで話すことができなかったですからね。アメリカの大学では、英語ができないと卒業できないので必死に勉強しました。基本的な英単語、文法は毎日少しずつ勉強して、友達と会話をしながら身につけていきました。

なるべく1人の環境を作らないようにして、友達と一緒にいる時間を増やしていくと、半年程で会話の意味が何となく分かるになりました。また、大学から宿題が沢山出るので、量をこなしているうちに徐々に理解できるようになりましたね。

アメリカのサッカーのレベルは、日本と比べてどうでしたか?

木下:アメリカにはいろんな人種の選手がいて、個人の身体能力が高かったですよね。フィジカル、スピード、パワーが、日本とは全く違います。僕が所属した大学のチームは、10ヶ国ほどの選手達から編成されていて、サッカーも多様でしたね。

日本人の方がアメリカ人よりもテクニックと細かいスピードでは優れていますが、パワーと勝負強さではアメリカ人よりも劣ると思います。アメリカに対してサッカーのイメージはほとんどないと思うのですが、アメリカは日本よりもFIFAランキングが上で、MLS(メジャーリーグサッカー)はJリーグよりも世界のリーグランキングが上ですからね。

―アメリカと言えば、陸上、アメフト、バスケ、ベースボール、ホッケーという印象があります。サッカーに打ち込める環境も整っているのですか?

木下:サッカーに関しても、アメリカの方が環境面が整っているので驚きましたよね。アメリカでは土のグラウンドを見たことがないですし、全て天然芝。Jリーグクラブよりも優れた施設がある大学チームもあります。大学がスパイク、服、遠征費、食事も無償で提供してくれますし、最先端の環境でサッカーができるのは素晴らしいと思いましたね。

アメリカで結果を出すことができましたか?

木下:日本やスペインとプレースタイルが違うので、慣れるまでに時間がかかりましたよね。英語をなかなか理解できなかったので、チームメイトやコーチとコミュニケーションを取るのに苦労しましたが、ジェスチャーなどでやり取りをしていました。
僕はFWだったので、「どうすれば点を取ることができるのか」を常に考えていました。特にアメリカは個人成績を見て判断してくるので、ゴールを決めるためにシュート練習ばかりをしていましたね。
メジャーリーグサッカー(MLS)の登竜門となるサマーリーグ(PDL)で14試合出場して、17得点2アシストを記録してMVPを獲得しました。短大で歴代最高得点者となり、短大All-Americanにも選出されてオールスターにも出場しましたね。

次回へ続く。

関連記事